こうちジョイタイムス2000年2月号

道しるべ

 『あなたが右に行き、あるいは左に行く時、そのうしろで「これは道だ、これに歩め」と言う言葉を耳に聞く』 イザヤ書30章21節

 情報革命が進んだ今、人はその情報の多さに迷っている。若者のファッションは毎年変わり、定着するものがないように、人生の道しるべも揺らぎ、更に見えなくなっているように思える。お年寄りから若者までそれぞれの価値観が違っている。真理がどこにも見えない。あなたは人生の道しるべを持っているだろうか?

◇迷う子供たち

 10歳の子供をアンケート調査した結果がある。子供たちに対する評価は色々で「変わった」「わからない」「危ない」・・・と非観的に語られているが。

1) 昔と変わらない
 今の子供達も色々なタイプがあり、それぞれの意見を持っており、生意気だったり、素直だったり、恥ずかしがりやだったり、やかましかったり・・・。本質的な部分ではそれほど変わってはいない、と記者は感想を述べている。

2) 大人の悩みで疲れている
 ところが、言葉の端々に人間関係のストレスを感じ、「疲れた」「のんびりしたい」「こないだキレちゃって・・・」と言うセリフが子供の口から聞かれる。確かに疲れている子供が多い。そして、良く考えてみると、子供達の端々の言葉も、悩みの内容も、私たち大人と同じであることに気付く。今の子供達の特徴として「大人と共通の悩みを持っている」と記者は結論をだしている。
3) 原因は何?
 テレビ、雑誌などの情報、家族や学校の中での話、子供に対する周囲の態度などの社会的な流れが、彼らから夢を奪い、即物的な現実を見せつけているのではないか。その結果、大人と同じような考え方を身につけ、大人が解決が出来ないで悩んでいる問題を、子供達自身も悩んでいる。

 現在、大人が人生の道しるべを見失っているから、同じ環境に立つ、子供たちも悩んでいる。子供たちを大人から隔離し、夢を与え続けるか、または、大人の自信ある生き方を子供たちの前に提供できなければ、子供たちの悩みは解決しない時代になっている。

◇悩む大人たち

 人の一生には必ず山があり、谷があります。楽で楽しい平地は少ない、また、楽な生き方をするよりも、険しい道を選ぶ方が将来に良いと考えられている。

1) 楽な生き方求めると?
 一般に、楽な努力のいらない道を選ぶ者は将来において苦しみの道をしいられるものです。楽な道を一生歩めるようなことはありません。蟻とキリギリスの話もあり、聖書の言葉にもあります。

『なまけ者よ、ありのところへ行き、そのすることを見て、知恵を得よ』 (聖書)

2) 険しい道を選ぶと?
 それは、より良い選択でしょう。その人は山や谷の困難を経験しながら、人生の勝利者を目指します。成功もするでしょう。しかし、一方でその努力家の大多数が、一生の間苦しみを経験しているものです。
 有名なソロモン王の聖書の意味深い言葉を思い出します。
『伝道者は言う、空の空、空の空、いっさいは空である。日の下で人が労するすべての労苦は、その身になんの益があるか』

また、神の人モーセはこう言いました。

『われらのよわいは70年にすぎません。あるいは健やかであっても80年でしょう。しかしその一生はただ、ほねおりと悩みであって、その過ぎゆくことは速く、われらは飛び去るのです 』 (聖書)

 人生は、ただ山や谷の険しいものであっても意味がありません。そのような生き方によって、平安な時が約束されていなければ空しいものです。

◇聖書の道しるべ

 真の平安は神の元にあり、その道しるべは聖書の中にあります。

『あなたが右に行き、あるいは左に行く時、そのうしろで「これは道だ、これに歩め」と言う言葉を耳に聞く』 
        
『すべて重荷を負うて苦労している者は、わたしのもとにきなさい。あなたがたを休ませてあげよう』  

『イエスは彼に言われた、「わたしは道であり、真理であり、命である」』 (聖書)

 人の道しるべは聖書にあります。イエス・キリストご自身が道と言われました。私たちは皆、生きるべき道しるべを見失った者です。しかし、神は人を救うために、御子イエス・キリストをこの世につかわされ、救うためにイエス・キリストは十字架に死なれました。そして、よみがえられ、人々の前に現れ、昇天されました。誰でも、御子を信じる者が救われるためでした。