こうちジョイタイムス2003年6月号 No39

「心が大事」

「顔かたちや身たけを見てはならない。わたしが見るところは人とは異なる。人は外の顔かたちを見、主は心を見る」
     ( 聖書 エペソ 6章4節 )

点数にこだわらない

 ある大学教授が、有名な経営者を褒めて次のように言われました。
『私が経営者という人たちを尊敬する気持ちを持つようになったのは、経営者の持つこの現実感である。 私のような学界、あるいは評論家の世界では、常に、できもしない百点を追求する。それはそれなりに立派なことだが、60点でも実行してそれを80点、100点にもっていく力は、やはり経営者の持つ資質である 』

 経営者は理想的な絵に書いた餅よりも、現実性のあるもの実行させようとするところを褒めているようです。

 実践の中に成長することを期待する。

 私たちも現実の結果で善し悪しを判断・評価するのではなく、実践しようとする心に重点をおき、良い状態になるように見守って行くことを心掛けたいものです。30点、40点であっても、『よく頑張ったね!』と声をかけ、『この次はもうちょっと頑張るぞ』と思わせる事、または計画を実行させる気持ちを起させる事を大事にした方が将来に何倍も良いのではないでしょうか。
 車の免許取得のため、学科試験を受けた時、教官がこう言ったそうです。

「ここに残った人は、全員合格です。及第点は75点ですが、全員100点で合格したと思ってください。要は、事故を起さないということです」

なんと前向きになれる言葉です。
 この教官の言葉は、過去の結果の点数ではなく、これからの実際の運転に重点が置かれています。過去の失敗に縛られるのではなく、すでにこれからの行動に視点が向けられています。

心を育てる

 私たちの目ざすべきは、人との比較や良い評価ではなく、心が生かされているか(希望があるか)また、何を大切にしているかと言う問題です。
 例えば、その人が全力を出せたと思うなら、結果がどうであれ、その頑張りは最高に褒められるべきであり、その人にとり真の100点です。その人にとって大切なことは外面にあらわれる結果ではなく、その心の姿ではないでしょうか。

神は外を見ない、心を見る

「人は外の顔かたちを見、主(神)は心を見る」

神は大昔から私たちに語っています。

1)顔かたちや身たけを見てはならない
 外見ばかり気にするので、人を低く見下したり、過大評価したりして、また自分について自己卑下したり、高慢になったりすることが多いのです。
その結果、人間関係で失敗したり、自分の殻を作ったりするのではないでしょうか。
外見にこだわらない心は、私たちを様々な偏見から解放してくれます。

2)主は心を見る
 ところで、神様は人の外の姿ではなく、心を見ると言われました。
本当に神様は素晴らしい方です。私たちを理解してくれる最高のカウンセラーです。人を正しく評価できる唯一の方です。安心して頼ることのできる方です。

心が大事!

 私たちは世の中で一番何を大事にするべきでしょうか?心です。次のステップの為に、結果より動機です。
そして、心が正しい動機で、正しいものを求めているかどうかが常に問われていると思うのです。

「このように、いつまでも存続するものは、信仰と希望と愛と、この三つである。このうちで最も大いなるものは、愛である」(聖書 1コリント13章13節 )

 そして、聖書が教える最も大いなるものは心の中から出てくる『愛』と教えています。心ではお金を稼ぐことが出来ないかもしれません、しかし、心がきれいになり、正しい道を歩んでいるなら生活に愛が溢れ、喜びが溢れてきます。
そして、心が生き、成長します。

「神は愛である」
  ( 聖書 。ヨハネ4章8節 )