こうちジョイタイムス2004年8月号 No46 | ||
聖書と信仰 「総裁時代は、日銀の中央銀行としての独立性、透明生を盛り込んだ新法のもとで金融政策を実施した。5年間の在任中、国会に参考人として質問を受けた回数は400回を数えた。国会で厳しい質問を受けたり、政策上、難しい決断を迫られた時はいつも 「主、ともにいます」 「主、われを愛す」 「主、すべてを知りたもう」 という三つのことを自分に言い聞かせ、神を見上げながら進めていった。 「『速水は頑固だ』とずいぶんたたかれましたが、私は総裁として、常にフェアな立場でどうすれば日本経済が良くなるかを考えてきました。『イエス』『ノー』をはっきり言ってこれたのは、すべて神がご存じであると言う信仰があったからです」 (クリスチャン新聞2004年6月27日) 一人の有名なキリスト信仰者の告白です。彼は誠実に、自分に与えられた職分を全うする為に、信仰に寄り頼みました。 国会で厳しい質問、難しい決断が求められる時、彼は信仰の言葉を思い出して、常にフェアな立場でハッキリした立場をとる努力をされたとあります。 彼がいつも自分に言い聞かせた三つの聖書の言葉があります。 |
1】「主、ともにいます」 神が信仰者と共にいて下さることを聖書から信じていました。 「たといわたしは死の陰の谷を歩むとも、わざわいを恐れません。あなた(神)が共におられるからです」(聖書 詩篇23:4) 「恐れるな。語りつづけよ、黙っているな。あなたには、わたし(キリスト)がついている。だれもあなたを襲って、危害を加えるようなことはない」(聖書 使徒行伝18章9、10節) 信仰者は決して孤独な人生ではありません。神が共にいて下さって、荷を軽くして下さり、励ましてくれます。 2)「主、われを愛す」 神がわたしを愛して下さっている。しかも、その神はご自分の命をかけて愛してくれていること、その愛を信じています。 「わたしは限りない愛をもってあなたを愛 している」 (聖書 エレミヤ書31章3節) 「わたしたちは、神がわたしたちに対して 持っておられる愛を知り、かつ信じている」(聖書 ヨハネ第一の手紙4章16節) 愛を知っていることは、人に本当の強さを与えてくれます。もっとも尊いものを知り、持っているからです。 3)「主、すべてを知りたもう」 しかし、その神はすべてを知っておられる神です。未来を何も知ることが出来 |
ない、無知なる人間にとり、全知の主を信じることは大きな安心です。 「あなたはわが歩むをも、伏すをも探り出し、わがもろもろの道をことごとく知っておられます。わたしの舌に一言もないのに、主よ、あなたはことごとくそれを知られます」 (聖書 詩篇139:3、4) 「神のみまえには、あらわでない被造物はひとつもなく、すべてのものは、神の目には裸であり、あらわれにされているのである」(聖書 ヘブル人への手紙4章13節) 人は、本当のことを知り得ないし、未来を知らないから不安があります。しかし、全知なる方が共にいて下さることを信じて、強められます。 速水氏の次の言葉は、彼がいかに揺るがない信頼を神に持っていた証拠でしょう。「『イエス』『ノー』をはっきり言ってこれたのは、すべて神がご存じであると言う信仰があったからです」 この一人の方の証言は、私たちが良心的に生きる時に、信仰が大きな助けになることを教えてくれます。人は、弱さを抱えています。人は、誘惑を常に受けます。そして、人は孤独を感じる者です。 しかし、信仰はその人自身に弱さを知らせ、謙遜にさせますが、同時に主にあって勇気を与え、誘惑に強くし励ましを与えてくれます。そして、良心的になすべきことを成すことができるように助けてくれるのです。 |
動物たちの不思議(3) <本能と文化> 生き物の中には、人の社会に似て素晴らしい知恵が隠されているものがいます。 しかし、学者は彼らが文化を持っているとは考えない。文化の成立には三つの要素が必要と言います。(河合雅雄博士による) 1)社会の中で発明される。 2)他に伝搬される。 3)その行動型の継承と維持がされている。 シロアリの住まいは驚くべきものです。彼らの巣は人が発明したエアコン以上に精巧に、住まい環境をコントロールしています。温度、湿度、酸素と二酸化炭素の割り合いが制御されていることが発見されています。しかし、学者はそれをシロアリの文化とは呼びません。それはシロアリの本能だと言います。本能とは、生まれた時点で遺伝子DNAの中に、そのシステムが書き込まれていると言うのです。しかし、どうして? そのシステムが小さなシロアリの遺伝子に、すでに書かれているのか?なぜなんでしょうか?誰も答えを知りません。 |