こうちジョイタイムス1999年5月号

愛の欠乏症

「わたしは限りなき愛をもってあなたを愛している。それゆえ、わたしは絶えずあなたに真実をつくしてきた」 エレミヤ31章3節

◇ 愛は必要です

 聖書は神の愛を私達に伝えています。創造者としての限り無い愛を人に伝えようとしています。しかし、人はその愛を知ろうとも神に帰ろうともせず、自己中心に愛ではないものを求めています。

 その結果、自分しか頼れないと孤独を感じる人は多いと思うのです。

◆ 愛は違いを越える為に必要です

 自分を分かってくれない、考え方が違ってうまく行かない、価値観の違う人と一緒にやっていけない、生活の中にこの様な排他的な孤立観をほとんど全ての人が感じています。しかし、価値観が違うと言って、人と上手に付き合えなければ、夫婦関係を築き上げることも困難ですし、社会の中で孤立し、精神的にも落ち込むのではないでしょうか。

 これらは愛の欠如である場合が多く、この違いの垣根を取り除き、消滅させ、良い交わりをつくり上げる最高の方法が「愛」です。

 不足していものは、不足しているるものをもって補うことです。

◆ 愛をあきらめてはいけません

 もし、人が愛を求めなくなったなら、人格の大切な要素、感情の真の喜びが得られず、他者との愛の交わりを失うことになると言って過言ではないと思います。そして、私自身がそうであったように、多くの方が、愛の働きである「ゆるし」を知らず、自分さえ肯定出来なくなり、人を大切にする愛を失い、お互いに傷つけあう関係が多くなると思うのです。

 愛されること、愛することは人に必要なことです。愛こそが感情を持っている人間がその尊さを表現する唯一の方法だと思います。

◇ 神の愛

「神はそのひとり子を賜ったほどに、この世を愛して下さった。それは御子を信じる者がひとりも滅びないで永遠の命を得るためである」 ヨハネ3章16節

◆ 愛を知って、愛する者になる

 有名なヘレン・ケラーの話を思い出します。重度の障害(見ること、聞くこと、話すことが出来ない)のために、いつもイライラしていた少女。自分の思いが相手に伝わらず、欲求を満足できないため、人を愛することも信頼することもできなくなっていました。

 しかし、ヘレンを愛していたサリバン先生の温かい涙に、自分が愛されていることを知り、その愛の素晴らしさに固く閉じていた心が溶かされ、開けられ、どんどん新しい知識を吸収し、新しい人生を見い出したのでした。
 彼女は愛を知って、人を愛することが出来るようになりました。人は愛を知って、愛することを覚えると思います。自分自身の内にも愛の不足を感じる時、その理由として愛された経験が少ないと言えないでしょうか。人は愛されて、愛することを学びます。

◆ あなたは神に愛されています

「わたしは限りなき愛をもってあなたを愛している。それゆえ、わたしは絶えずあなたに真実をつくしてきた」 エレミヤ31章3節

 大昔から今に至まで、私も含め、人生に落胆した者が大勢イエス・キリストによっていやされてきました。それは、様々な機会を通して神様を知り、救い主イエス・キリストの愛に触れ、信じる決心に導かれたからです。ある人は聖書の意味を求め、キリストの愛を知りました。他の人はキリストを信じた人を見て、キリストの愛を見い出す人もいました。人は神の存在を知り、愛を知って心の傷をいやされます。

 その神の愛のしるしは、イエス・キリストがご自分の命を十字架につけられて、罪人の救の道を完成されたことによって現わされました。 神はあなたを愛しておられます。

◇ 欠乏症の治療

 愛の欠乏症、これは症状が出ても自覚しにくい状態です。クリスチャンであろうが、なかろうが多くの人々が隠れた原因として病状を内に持っています。そして、自分にその症状があると思われる方は軽症ですが、気付かない人ほど重傷なのです。クリスチャンの愛の欠乏患者に対する聖書
の言葉は次のように言っています。

「あなたは初めの愛から離れてしまった。そこで、あなたはどこから落ちたか思い起し、悔い改めて初めのわざを行いなさい」 ヨハネの黙示録2章4, 5節

 社会では様々な方法をもって、いやしの為に思案しています。ある心療内科の医師が言われました。「精神的なトラブルを持った人をいやすには、その人を受け入れること、愛すること、愛を伝えること」と言われました。現代の医療においても、心をいやす方法は愛であります。

◆ キリストこそが最高の医者です

 人は最高の医者であるキリストの元に行き、神の愛を受け入れればいやされます。

「丈夫な人には医者はいらない。いるのは病人である。・・・わたしがきたのは、義人を招くためではなく、罪人を招くためである」 マタイ9章12, 13節

「すべて重荷を負うて苦労している者は、わたしのもとにきなさい。あなたがたを休ませてあげよう」  マタイ11章28節

 私達の経験した「愛の欠乏症」の最も効果的な治療は、キリストの元に行き、神の愛を受けることです。




読者の感想欄

☆ 人は劣等感に陥るのは、他人と比較することに原因すること、これは教育の現場において理解されねばならないことですが、ここが印象的です。(元教師の方から)

☆ ヨーグルト健康法は気になりました。これからは緑がキレイなので、ハーブやガーデニングなどについてとりあげてほしいです。

☆ とても読み易く、為になる記事ありがとう。



*感想ありがとうございます。ヨーグルトの作り方が好評のようでした。次号、皆様の御期待にそえるように編集室一同頑張ります。(6月号の裏面は趣味のコーナーになります)